家庭用ゲームのコンテンツを活用する2つのビジネスを展開しています。パチンコ&パチスロ(PS)事業では、遊技機向け筐體および液晶表示基板、ソフトウェアを開発?製造?販売。業務用機器販売事業では、アミューズメント施設向けに業務用ゲーム機器を開発?製造?販売し、事業間シナジーを創出しています。
前期(2015年3月期)の遊技機市場は1兆693億円(前期比5.0%減)と縮小しました。これは、パチスロ市場において2014年9月から一般財団法人保安通信協會によるパチスロ機の型式試験※1運用ルールが変更※2されたことに伴い、新規機種の投入數が一時的に減少したことに加え、パチンコ機市場も5期連続で縮小したことが要因です。
※1 型式試験:遊技機が規則に合致しているか否かを検証する公的試験。一般財団法人保安通信協會が各都道府県公安委員會から委託を受けて行う。
※2 試験方法の変更:3つの自主規制を段階的に実施すること。2014年11月までに(1)出玉率下限値(55%)の擔保、(2)ペナルティ機能の制限が実施され、2015年12月から(3)サブ基板で行う機能の制限が実施された。
業務用ゲーム機器市場は、クレーンゲームや景品類の販売が順調に伸びたものの、テレビゲームおよびメダルゲーム等の売上が大幅に減少したことで、1,511億円(前期比7.6%減)と3年連続のマイナス成長となりました。當期(2016年3月期)の遊技機市場は、パチンコ機の射幸性の制限やパチスロ機の3段階目のルール変更に伴う影響などから市場は引き続き弱含みに推移しました。業務用ゲーム機器市場は、引き続きメダルゲームが低迷したものの、人気の音楽ゲームやキッズカードが出揃ったことで、前期並みに推移しました。
當期(2016年3月期)の當社においては、パチンコ&パチスロ(PS)では『バイオハザード6』が人気ブランドの強みを発揮して3.7萬臺を販売し、計畫を上回り順調に売上高を押し上げるなど、収益を下支えしました。業務用機器販売においては、停滯気味の市場を反映して新作アーケードゲーム機『ルイージマンション アーケード』が弱含みに展開したほか、新作音楽ゲーム『crossbeats REV.』も苦戦を余儀なくされました。
この結果、売上高は133億43百萬円(前期比77.0%増)、営業利益28億12百萬円(前期比2.8%増)となりました。
市場見通しとしては、パチスロ機ではルール変更の影響が一巡するものの、販売臺數上位の製品での販売ロットが低下傾向にあることから需要は弱まると予想されます。
また、パチンコ機においても、射幸性の制限に伴い、筐體の収益性が低下することから、ホールの遊技機への投資がより厳選したものになると思われます。したがって、各社とも開発コストを抑制し効率性を重視した筐體の開発に舵を切ると考えられます。
當社においては、PSでは、(1)安定的な自社筐體の供給、(2)大手販売會社であるフィールズ株式會社との提攜による開発クオリティの向上および強力な販売網の確保、(3)コンシューマの人気コンテンツを使用した映像演出や遊び方に趣向を凝らした射幸性に頼らない獨自のパチスロ機の導入、による販売臺數の増加を目指します。
次期は、『スーパーストリートファイターIV』や『デビル メイ クライ クロス』をはじめ、合計4機種5.5萬臺の販売を計畫しています。
また、業務用ゲーム機器販売では、プライズ(景品)の復調や人気テレビゲーム機の発売により、市場は前年並みを維持すると予想されます。したがって、當社では他社の人気コンテンツを活用した新規機種として『マリオパーティ ふしぎのチャレンジワールド』を投入予定です。
以上の施策により、次期の業績は売上高150億円(前期比12.4%増)、営業利益30億円(前期比6.7%増)と増収増益を見込んでいます。
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